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理事長・施設長ブログ

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年頭の辞

2024-01-01
2024年1月1日
社会福祉法人 大三島育徳会
社会福祉法人 三交会  
理事長 田中雅英
年頭の辞

あけましておめでとうございます。みなさまお元気で新春をお迎えのことと心からお喜び申し上げます。2024年、年頭にあたりごあいさつ申し上げます。
2023年を振り返って
激動の1年でした。新型コロナの脅威は弱まりましたが、物価高騰、大幅な賃金上昇による新たな脅威が襲ってきました。
10月29日、私は全国老人福祉施設協議会副会長として、首相官邸において、直接総理に「令和5年度の緊急経済対策・補正予算において、光熱水費、食材費の物価高騰への更なる対応、および介護現場で勤務する職員の処遇改善を緊急に行っていただくこと」をお願いしました。11月15日には、同様の陳情を鈴木俊一財務大臣に行いました。結果、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の交付と月額6000円の介護職員等の処遇改善につながりました。その喜びもつかの間、12月中旬、介護報酬改定率が決まりました。プラス1.59%。2009年の3%に次ぐ上昇率です。はじめて、「同時改定時には診療報酬改定率を超えない」という前例がくずれました。ただし、この改定率は介護事業者の厳しい経営実態を反映するものではないです。また、介護職員の月額給与平均293,000円と全産業平均の361,000円との差額68,000円を埋めるものでもありません。さまざまな陳情活動を重ねた結果としては、全く納得いたしかねる数字です。10月19日、自民党本部で萩生田政調会長へ要望書を手交しました。11月には東京都選出の衆議院議員22名、参議院議員3名の合計25人に陳情を行いました。最後に、12月1日武見厚生労働大臣に直接要望書をお渡しして、じっくり話を聞いていただきました。ところが、介護報酬の引き上げは利用者負担と介護保険料の増加につながるので慎重に考えなければいけないとの回答でした。これが介護の族議員がいないという結果だと実感しました。現場の声を国会に届け、私どもが望む政策を実現していただける先生を国会に送り出そうとあらためて思わされました。さらなる報酬の積み増しと毎年の見直しを要望していく必要があります。
2024年の抱負
昨年、全国老施協は9%の引き上げを要望しています。介護報酬は3年に1度の見直しなので、年に3%かける3年分です。それをプラス1.59%に抑えられたのですから、物価・賃金上昇に見合う毎年の介護報酬見直しを要望していく必要があります。令和6年度税制改正大綱には、物価高に負けないよう賃上げ促進税制の強化により「広く国民の構造的・持続的な賃上げを果たしていく」と示されています。つまり、国も物価上昇とそれに見合う、賃上げの確保を目指しているので当然の要望です。介護報酬を引き上げなければ、介護人材は職場から逃げ、他産業に行ってしまいます。昨年度、介護分野の入職率から離職率を引いた入職超過率がマイナス1.6%と初めてマイナスに転じました。それに拍車がかかることが危惧されます。団塊の世代が75歳以上になる「2025年問題」を控えた2024年は、昨年度以上にマスコミを含めてロビー活動に力を注ぎます。
最後に
東大の上野千鶴子名誉教授の印象的な言葉があります。「世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれない人、がんばりすぎて心と体を壊した人、がんばる前から、がんばる意欲をくじかれる人たちがいます」
これは、2019年、東京大学学部入学式で行った祝辞の抜粋です。こうした人たちに「救いの手を差し伸べ、励まし、背中を押す」ことが社会福祉法人の使命ではないでしょうか。私どもが、その使命を果たすためには、適正な利益と介護・福祉人材の確保、デジタルトランスフォーメーションの推進、サービスの質の向上に努めることが求められます。
 本年も大三島育徳会、三交会の両法人が力を合わせ、ご利用者・地域のニーズに応えるよう尽力します。どうぞよろしくお願いいたします。
 
 
 
 
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